令和6年度
目次
病院指標
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | - | - | 12 | 21 | 37 | 65 | 175 | 385 | 305 | 198 |
70~79歳が385人と全体の30%以上、70歳以上の割合は70%以上であり、多くの高齢者を受け入れております。
50代に比べ、60代~70代で患者さんが急増しているのは整形外科の脊椎疾患が多いことがあげられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
0400802499x0xx | 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし | 65 | 17.58 | 16.40 | 9.23 | 86.71 | |
050130xx9900x0 | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 37 | 20.95 | 17.33 | 2.70 | 89.05 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし | 24 | 23.21 | 20.78 | 4.17 | 91.38 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 手術なし | 20 | 18.80 | 13.66 | 5.00 | 83.20 | |
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 手術なし | 17 | 4.82 | 4.67 | 0.00 | 71.47 |
上位疾患はいずれも平均年齢が84歳以上と高齢になっており、肺炎が最も多く、次いで心不全(慢性心不全の急性増悪)と高齢者に多い疾患です。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
070343xx97x0xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし | 116 | 19.92 | 15.41 | 0.00 | 71.89 | |
070343xx99x1xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等21あり | 82 | 2.01 | 2.56 | 0.00 | 71.32 | |
070343xx97x1xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等21あり | 67 | 10.42 | 20.75 | 0.00 | 74.48 | |
070343xx01x0xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし | 51 | 23.47 | 19.60 | 0.00 | 72.16 | |
160800xx02xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 47 | 39.55 | 25.29 | 36.17 | 86.77 |
腰部脊柱管狭窄症や腰椎変性すべり症に対する手術症例が上位を占めております。1泊2日の検査入院をおこなってから手術を行うことがほとんどです。
また、脊椎疾患以外にも転倒などで受傷した高齢者の大腿骨骨折に対する手術も行っております
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類基準(※) | 版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 8 |
大腸癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 8 |
乳癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | - |
肺癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | - |
肝癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | - |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
各項目の患者数は10人未満
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | - | - | - |
中等症 | 34 | 16.74 | 84.03 |
重症 | 21 | 24.05 | 86.10 |
超重症 | - | 15.50 | 80.50 |
不明 | - | - | - |
成人市中肺炎の重症度別患者数等ですが、20歳以上の肺炎入院患者さんを対象とし、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム
(A-DROPスコア)を用いて集計を行っています。
A-DROPとは次の5つの項目です。
A - 年齢 : 男性70歳以上、女性75歳以上
D - 脱水 : BUN 21mg/dl以上または脱水あり
R - 呼吸 : SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
O - 意識 : 意識障害あり(肺炎による)
P - 血圧 : 血圧(収縮期) 90mmHg以下
上記5つの項目のうち該当する項目がない場合は⇒【軽症】
該当する項目が1つから2つある場合は⇒【中等症】
該当する項目が3つある場合は⇒【重症】
該当する項目が4つから5つある場合、またはショックがあれば⇒【超重症】となります。
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - |
各項目の患者数は10人未満
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K1425 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 | 123 | 1.62 | 17.52 | 0.00 | 73.86 | |
K1423 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定 | 51 | 2.73 | 22.45 | 1.96 | 72.55 | |
K134-22 | 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術 | 44 | 1.55 | 8.73 | 0.00 | 51.18 | |
K1342 | 椎間板摘出術 後方摘出術 | 43 | 2.49 | 16.33 | 0.00 | 64.56 | |
K0461 | 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 | 32 | 2.06 | 35.19 | 25.00 | 83.31 |
椎弓切除術は主に腰部脊柱管狭窄症や腰椎すべり症に対して行われるもので当院で一番多い手術となります。
椎間板摘出術は主に椎間板ヘルニアに対して行われる手術です。内視鏡下になりますと術後の入院期間が約半分の8日となります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - |
手術・処置等の合併症について
人工関節脱臼など体内関節プロステーシスの機械的合併症が該当します。
医療の質指標
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが 「中」以上の手術を施行した 退院患者数(分母) |
分母のうち、肺血栓塞栓症の 予防対策が実施された患者数(分子) |
リスクレベルが「中」以上の手術を 施行した患者の肺血栓塞栓症の 予防対策の実施率 |
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16 | 13 | 81.3% |
肺⾎栓塞栓症は突然死を引き起こす可能性のある疾患で⼿術後や⻑期臥床の際に起こることがあります。
当院では弾性ストッキングの着⽤やフットポンプの使用、ヘパリンカルシウム皮下注等で予防対策を行っております。
血液培養2セット実施率
血液培養オーダー日数(分母) | 血液培養オーダーが1日に 2件以上ある日数(分子) |
血液培養2セット実施率 |
---|---|---|
31 | 31 | 100% |
血液培養は基本的には2セット採取するように抗菌薬適正使用チームより周知しており、基本的に血培2セット採取が行われています。陰性化確認のために1セット採取することもあります。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母) |
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日 までの間に細菌培養同定検査が 実施された患者数(分子) |
広域スペクトル抗菌薬使用時の 細菌培養実施率 |
---|---|---|
1 | 1 | 100% |
広域スペクトラム抗菌薬使用前には細菌培養検体採取が実施され、培養検査結果判明後には、適切な抗菌薬に変更されています。
転倒・転落発生率
退院患者の在院日数の総和 もしくは入院患者延べ数(分母) |
退院患者に発生した転倒・転落件数 (分子) |
転倒・転落発生率 |
---|---|---|
20514 | 50 | 2.44% |
入院中の患者さんの転倒やベッドからの転落は少なくありません。
原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。
転倒・転落の指標としては、転倒・転落によって患者に傷害が発生した率と、患者さんへの傷害に至らなかった転倒・転落事例の発生率との両者を指標とすることに意味があります。転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して発生件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒・転落発生リスクを低減していく取り組みが、転倒による傷害予防につながります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
退院患者の在院日数の総和 もしくは入院患者延べ数(分母) |
退院患者に発生したインシデント 影響度分類レベル3b以上の 転倒・転落の発生件数(分子) |
転倒転落によるインシデント影響度 分類レベル3b以上の発生率 |
---|---|---|
20514 | 4 | 0.19% |
レベル3bとは、転倒・転落により患者さんへの治療が継続的に必要性となった事例です。
当院ではインシデント報告を実施しています。医療安全管理室にて提出された報告をもとに情報収集を行い、医療安全カンファレンス等で要因を分析し、改善策を立案・実施しています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
全身麻酔手術で、 予防的抗菌薬投与が実施された 手術件数(分母) |
分母のうち、手術開始前 1時間以内に予防的抗菌薬が 投与開始された手術件数(分子) |
手術開始前1時間以内の 予防的抗菌薬投与率 |
---|---|---|
395 | 394 | 99.7% |
手術後の感染をできるだけ防ぐために、抗生物質をあらかじめ投与することを予防的抗菌薬投与といいます。
手術開始前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
退院患者の在院日数の総和もしくは 除外条件に該当する患者を除いた 入院患者延べ数(分母) |
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上 の褥瘡)の発生患者数(分子) |
d2(真皮までの損傷)以上の 褥瘡発生率 |
---|---|---|
19804 | 14 | 0.07% |
褥瘡は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっています。褥瘡は患者のQOLの低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目の1つにとらえられ、1998年からは診療報酬にも反映されています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
65歳以上の退院患者数 (分母) |
分母のうち、入院後48時間以内に 栄養アセスメントが実施された 患者数(分子) |
65歳以上の患者の入院早期の 栄養アセスメント実施割合 |
---|---|---|
934 | 723 | 77.4% |
早期に低栄養リスクを評価し適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。
身体的拘束の実施率
退院患者の在院日数の総和 (分母) |
分母のうち、身体的拘束日数の総和 (分子) |
身体的拘束の実施率 |
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20514 | 147 | 0.7% |
身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害を生ぜしめる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならないものとされています。施設や医療機関などで、患者を、「治療の妨げになる行動がある」、あるいは「事故の危険性がある」という理由で、安易にひもや抑制帯、ミトンなどの道具を使用して、患者をベッドや車椅子に縛ったりする身体拘束は慎むべきものです。
更新履歴
2025/09/25 令和6年度病院指標、医療の質指標の公開